人財戦略

人財育成方針

環境変化が加速し、多様化・高度化するお客さまニーズに沿って西日本FHのグループ総合力・ソリューション機能を提供していくためには、お客さまとの接点を担う職員一人ひとりの役割が一層重要となります。

西日本FHグループは、職員の専門性の向上、スキルアップに向けた「人財育成」の取組みを一段と強化するとともに、多様な人財が自身の業務にやりがいと誇りを持って取り組んでいけるよう、働きがいのある職場づくりを進めるなど、当社ビジネスの競争力の源泉である「人」への投資を強化しています。

「人」への投資強化

人事戦略

本中計では、経営戦略と連動した「戦略的人事」を志向し、階層別・業務別研修や、リスキリングに向けた研修の拡充等を通じ、職員一人ひとりの成長を強力に後押ししています。

特に、コンサルティング・DX・企画等の各分野において西日本FHグループの将来を担う人財を「戦略人財」と定義し、あるべき人財ポートフォリオの構築に向けて、戦略人財育成の取組みを本格的に進めています。

人事戦略図

エンゲージメント向上に向けた取組み(本中計初年度の状況)

経営戦略の実現に向けて、職員が能力を十分に発揮するためには、職員が働きがいを感じ、誇りを持って業務に取り組むことができる環境の整備が重要です。

本中計初年度、西日本シティ銀行は、多様性に富み活力溢れる組織風土の基礎となる「心理的安全性」と「目的意識」を両立した自律性の高い職場づくりに取り組みました。さらに、西日本FHのグループ会社であるイジゲングループが提供する「エンゲージメントサーベイ」を活用し、組織の状況を可視化・分析したうえで、エンゲージメント向上に向けた施策を展開しています。

2023年度に実施したサーベイでは、西日本シティ銀行で働くことで、「成長を実感できる」「誇りを感じている」と回答した職員の比率が前年比上昇しているほか、業界内外と比較しても高い水準を維持しています。また、職員の心理的安全性についても、職階に関わらず総じて良好であることが確認できました。

一方、「ビジョン」や「理念」等の目的意識の浸透に関する設問の回答には、職階間のギャップがみられました。

また、定年退職を間近に控える多くのベテラン職員が持つスキル・マインドを、次世代に確実に承継することも課題であると認識しています。

従業員意識調査の結果(5段階評価の平均値)
従業員意識調査の結果(5段階評価の平均値)
※2023年度は、イジゲングループが提供する「エンゲージメントサーベイ」(6段階評価)を実施。経年比較を行うため、5段階(5:非常に思う、4:やや思う、3:どちらともいえない、2:あまり思わない、1:全く思わない)に引き直して算出
「エンゲージメントサーベイ」(5段階評価)
「エンゲージメントサーベイ」(スコア表)

活力ある自律性の高い職場づくりに向けた取組み

マネジメント層のスキルアップ・若手職員の育成に向けたスキル・マインドの承継

西日本シティ銀行は、ビジョン・理念を共有し、目的意識ある自律性の高い職場づくりに向けて、管理職に対し、マネジメントスキルやコミュニケーションスキル向上のためのトレーニングを実施しているほか、定期的に360°フィードバックを実施することで、周囲の職員との認識ギャップを理解・低減させる取組みを実施しています。

また、ベテラン職員を中心とした若手職員へのサポート態勢を充実させることで、スキル・マインドの承継と、若手職員の働きがい向上に努めています。

※対象者が自分自身のキャリア(目指す将来像)を計画的にデザインし、それに向けた行動について上司と対話するために制定しているシート

人財育成

戦略人財の育成

西日本FHグループは、経営戦略の実現に必要となる、各分野において高い専門性を持つ人財を「戦略人財(コンサルティング人財・DX人財・企画人財・専門人財)」と定義し、あるべき人財ポートフォリオの構築に向けて、計画的に育成しています。 ※「スペシャリスト」「コア人財」「ベース人財」の区分は、「専門資格の取得」や「業務経験」等の要件をもとに社内において認定。

戦略人財の考え方
5名の職員の写真

コンサルティング人財

タックスプランニングや事業承継、資産運用、不動産等に関する幅広い知識を持ち、お客さまの多種多様な課題に対して、お客さま一人ひとりのニーズに沿った解決策を提案(“One to Oneソリューション”)できる人財
各種高度資格取得に向けた支援プログラムの拡充
中小企業診断士合格支援プログラム
FP1級合格支援プログラム etc
コンサルティング人財

DX人財

ビジネス環境の変化に対応し、高度なデータ処理技術やデジタル技術を活用することで、社内外の組織変革やビジネス変革を提案できる人財
DX分野に強みを有するグループ3社の連携による育成
DX分野に強みを有するグループ3社の連携による育成
DX人財

企画人財

客観的なデータに基づき、外部環境や西日本FHグループの課題を俯瞰的にとらえ、西日本FHグループの更なる発展に向けて、組織の垣根を越え全社的な見地に立った企画を立案・実現できる人財
ビジネススクールへの派遣、資格試験・自己啓発メニュー等の拡充
企画人財

専門人財

専門性の高い部署で、中核として活躍できる人財

IT部門・市場部門・国際部門等専門部署でのOJTを通じた育成
※コンサルティング人財・DX人財の育成は、全職員を対象として、コア人財・スペシャリストの総数を増加させていく取組みです。また、企画人財・専門人財の育成は、本部各部の企画部門や専門部署等に配置された本部行員を対象として、専門的なスキルや経験値を高めていく取組みです。

階層別・業務別育成

階層別研修体系

西日本シティ銀行は、新入行員から部店長職階に至るまで、それぞれの職階に求められる役割に応じた階層別の研修を、切れ目なく実施しています。

階層別の研修

業務別研修体系

西日本シティ銀行は、「渉外営業」「個人営業」「店頭サービス」「本部業務」など、様々な業務に必要とされる知識やスキルを身につける研修を拡充し、職員一人ひとりの成長を強力に後押ししています。

業務別研修体系

キャリア支援

西日本シティ銀行は、多様な個人の成長が西日本FHグループの成長につながるとの考えのもと、職員一人ひとりが明確なキャリアビジョンを持ち、その実現をサポートするための制度や機会を提供しています。

キャリア支援メニュー

リスキリング支援

西日本シティ銀行は、急速に進展する技術革新やビジネスモデルの変化に対応するため、DXやIT関連の研修を拡充しています。また、高度資格の取得を目指す職員に対し、専門学校等への通学費用の補助や、資格取得に向けて職員同士が切磋琢磨する各種「合格支援プログラム」を用意しています。

リスキリング支援

若手職員の育成サポート

西日本シティ銀行は、経験の浅い若手営業職員のコミュニケーション力やお客さまへの提案力を高めるため、先輩営業職員がマンツーマンで指導するペア体制を構築しています。また、ベテラン職員の持つ事業性融資組立てや与信判断のスキルを承継するため、ベテラン職員からなる「融資育成支援チーム」を組成し、若手職員の指導にあたっています。

若手職員の育成サポート

キャリアビジョンの実現を支援する制度・取組み(西日本シティ銀行)

FA(フリーエージェント)制度

本部やグループ会社の業務に興味がある職員が、自ら手を挙げてチャレンジできる制度を整え、職員の多様なキャリア形成を支援しています。

行内インターンシップ制度
興味・関心のある本部の業務を経験できる短期のインターンシップを用意しています。
本部・グループ会社ガイドブック

本部各部・グループ各社への理解を深めるとともに、キャリアパスを考えるためのツールです。

本部・グループ会社ガイドブック
【FA制度利用者の声】
FA制度利用者
IT統括部
飯盛行員
(2019年度入行)
営業店で渉外営業担当としてお客さまを担当していましたが、世の中のDXの進展が予想以上に速いことを肌で感じており、もともと本部の業務にも興味があったことから、行内インターンシップ制度を活用して、IT統括部の短期インターンに参加しました。

実際にIT統括部の業務を経験したことで、IT技術が銀行業務に与える影響を実感したため、FA制度を活用してIT統括部に異動しました。

お客さまのニーズの多様化とともに、銀行の役割も大きく広がっています。営業店での経験を活かしつつ、ITの専門知識を身につけることで、お客さまと銀行、双方の発展に貢献していきたいと思います。

ピープルアナリティクスの活用

西日本シティ銀行は、個人の職歴やキャリアビジョン等の様々な人事情報を一元化・可視化し、それらの情報を分析することで、採用や育成などあらゆる人事業務に活用しています。

ピープルアナリティクスの活用

働きがいの向上

環境整備

西日本FHグループは、オフィス環境の改善(西日本シティ銀行本店本館ビルの建替え、店舗のリニューアル、ビジネスカジュアルの導入等)や職員の処遇改善等を通じて、職員一人ひとりがいきいきと働くことができる職場環境を整備しています。

オフィス環境の改善
職員の処遇改善(西日本シティ銀行)

ダイバーシティ&インクルージョン

西日本FHグループは、中長期的な企業価値の向上のため、多様性に富み、活力ある組織づくりに力を入れています。2008年より本格的に取り組んでいる女性の活躍推進に加えて、近年では、多様なスキル・経験を持った人財のキャリア採用を進めています。

新卒採用・キャリア採用

西日本シティ銀行は、2024年度、店頭における接客業務を担う役割として採用を再開した地域特定職47名(うち高卒者8名)を含め、227名の新卒者を採用しました。また、2018年度以降、キャリア採用(中途採用)に力を入れており、2023年度は、高度な資格を持つ専門家を含め28名を採用しました(2024年3月末在籍者数78名)。

新卒採用者数(2024年度入行者)
キャリア採用者数(2023年度入行者累計)

女性活躍推進

西日本シティ銀行は、2008年4月にスタートした中期経営計画「NewStage2008」において「女性の積極登用」を掲げて以降、法令を上回る両立支援制度の整備や、営業職・管理職への積極登用など、女性職員の活躍推進に積極的に取り組んでいます。その結果、課長職以上にある女性管理職の比率は、2024年3月末時点で13.4%と、取組み当初(1.6%)と比べ8倍以上へと大きく向上しました。更に、次世代の管理職候補である役職者(主任)においては、女性比率が57%と男性を上回っています。

両立支援制度
女性向けキャリア開発プログラム
女性向けキャリア開発プログラム

ダイバーシティ&インクルージョンへの取組みの歴史(西日本シティ銀行)

健康経営

西日本FHグループは、役職員の心身の健康及び働きがいのある職場づくりを進めることが、お客さまへの良質なサービス提供につながるという考えのもと、健康経営を推進しています。

健康経営

また、西日本シティ銀⾏は、頭取及び⼈事部担当役員の下、人事部・健康保険組合・職員組合・産業医及び保健師が協働する「健康経営推進会議」を立ち上げ、行員の健康保持・増進に向けた施策の立案・実行・評価・改善に取り組んでいます。

外部評価

就職希望企業ランキング(九州・山口・沖縄エリア)

※大手就活サイト「キャリタス就活」が実施
就職希望企業ランキング(九州・山口・沖縄エリア)

優良な健康経営に取り組む法⼈として、「健康経営優良法⼈2024 (⼤規模法⼈部⾨)」に認定

(2024年3月・西日本シティ銀行)

健康経営優良法人2024

働き方改革を通じて生産性革命に挑む先進企業を選定する第7回⽇経スマートワーク経営調査において、 3星に認定

(2023年11月・西日本FH)

第7回日経スマートワーク経営調査

次世代育成支援対策推進法に基づく⼦育てサポート企業として、「くるみん」認定を取得

(2022年7月・西日本シティ銀行)

くるみん

仕事と介護を両⽴できる職場環境のシンボルマーク「トモニン」を取得

(2022年5月・西日本シティ銀行)

トモニン